プログラム・マネジメントの仕事

■プロフィール

 
金子 智幸(かねこ ともゆき)
1988年新卒入社。NEC時代より勤務し、設計技術、生産管理、バイヤー、購買を経て5年前より顧客別プロジェクト管理を担当。

 

 
鈴木 将之(すずき まさゆき)
2018年入社。製造業、小売業など6社での仕事を経験した後、キャリア採用にて入社。外資系企業での勤務経験も豊富。

どんな仕事をしていますか?
 
鈴木:ひとことで言えば、カスタマーと各部署をコラボレーションする仕事です。設計、技術、品質管理など、それぞれの部門のプロフェッショナルを横軸でつなぐための媒介をします。私自身は、製品をつくったり、修理したり、技術的なことができるわけではありません。プロジェクトを立ち上げて、それがうまくいくように全体を統括する業務です。
 
金子:カスタマーの要求に応えるため、社内をどう動かすかの指揮をとります。顧客ごとにカスタマーフォーカスチームを組み、製造、生産技術、購買、品質管理の各部門からメンバーをアサイン。10名前後でひとつのチームを組みますが、そのメンバーの力をうまくいかし、カスタマーに満足してもらう結果に導くのが私たちPM(プログラム・マネジメント)の役割です。
元々当社はNECだったので、カスタマーは一か所でした。それが、世界有数のEMS企業であるフレックスと合併したことにより、国内外の多数のカスタマーを相手にするようになりました。そこで、個々の製品の管理ではなく、カスタマー単位で統括的な管理をおこなうPMが必要となったのです。


 
仕事のやりがいは何ですか?
 
金子:チーム全員が同じ目標を持って進むことができ、その結果カスタマーから満足をいただけたときは嬉しいですね。各部門からアサインされたメンバーを動かしているので、リーダーと言っても実質の部下に指示を出すわけではないんです。広く浅く、全体を見渡さなくてはいけないので、とにかくメンバー間の情報共有が大切。情報を転送するだけではなく、相手の話にも耳を傾け、メンバーが同じ方向を向いて進めるよう気を配っています。
 
鈴木:つい先日、小型電子機器のラインを立ち上げたばかりで、今まさに走り抜けているところ。達成感を味わう余裕はまだありませんが、「いつまでに、このレベルの品質を達成できるラインを完成させる」という目標が明確なので、そのために何をすべきかロジカルに動いていくのは面白いですね。
私が入社した時点ですでにCFTの概念が浸透していたので、セクショナリズムを感じることなくのびのびと動けてとても仕事がしやすいです。眺めもいいし、働く環境は抜群ですね。
 
金子:PMの役割は、社内の調整だけでなくカスタマーとのやりとりも重要です。カスタマーからの満足をもらうためには製品や技術の供給だけでなく、損益を含めたサービスの提供がカギ。密なコミュニケーションをとり、関係を深め、新モデルの開発予定など今後の展望や新情報を聞き出し、ベストなソリューションにつなげる。仕事の範疇の広さが、そのまま仕事の面白さになっています。

 

 
生産技術の仕事

■プロフィール

 
荒川 孝弘(あらかわ たかひろ)
1992年新卒入社。NEC時代より勤務し、入社以来生産技術ひと筋。PCBA(表面実装基板)の製造ラインをおもに手掛ける。

 

 
根元 裕樹(ねもと ゆうき)
2010年新卒入社。郡山工場に勤務した後、茨城へ。大手通信会社の基地局施設内の装置の修理などを担当している。

どんな仕事をしていますか?
 
荒川:私はおもに、実装基板の製造ラインの管理をしています。実装基板の製造とは、配線パターンをプリントした回路基板に、コンデンサやICチップなどの部品をはんだ付けして、コンピュータなどに使用されるボードをつくること。その製造ラインをコントロールするのが生産技術の仕事です。
作業者がいかに作業しやすい環境をつくるか、いかに効率と品質をアップさせるかなど、日々KAIZENを続けています。
 
根元:私はリペア部門の生産技術を担当しています。製造部門がいかに効率よく生産するかを目指すように、リペア部門もいかに効率よく修理をするかが重要。設備のセッティングや環境づくりなど、ラインが最適に流れるようコントロールする点では製造部門もリペア部門も同じです。
また、実際に作業する作業者にとって分かりやすいような教育書や手順書を作成するのも生産技術の仕事。リペア作業は不具合の原因を見つけるための解析が重要ですが、解析をするための工具の使い方も分かりやすく示せるよう工夫しています。
 
荒川:そうですね。環境づくりだけでなく、スキルを持った人材を育てるのも生産技術の仕事。ボードの実装ラインは単なる組み立てラインではなく生きているラインなので、色々なことが起こりえます。オペレーターがミスをすればそれが品質に直結するので、作業者のスキルは重要です。ラインを動かす「人」に常に目を配り、ブラッシュアップを続けて品質を維持することが大切です。


 
仕事のやりがいは何ですか?
 
根元:リペア作業の場合、解析の結果故障の原因を正しく突き止めて不具合を解消できたときはやはり嬉しいですね。作業者の意見を聞きながらKAIZEN提案をしていくのが生産技術の大切な役割ですが、その役割を果たせたときもやりがいを感じます。パソコンを使ってキーを打ち込まなくてはいけなかった工程を、バーコードで読み取る方式にしてはどうかという声があり、そのプログラムを実現させたところ、これまで20分かかっていた作業を3分に短縮することができました。
 
荒川:蓄積した技術やノウハウをライン構築にいかせたときの達成感は大きいですね。オリジナルで製作したはんだ付けの自動機は、作業効率の大幅なアップに役立っています。ほかにも、やはり現場の声に応えてのKAIZENがうまくいったときは、とてもやりがいを感じます。たとえば、製造ラインを動かすには登録や入力の作業が多いのですが、ボードを持っていると手がふさがってしまうので、ボタンひとつで入力できる仕組みをつくりました。現場の声は、日々の作業を繰り返していく中でうまれてくるものです。それに応え、作業者から「良かった」と言ってもらえたときは嬉しいですね。